「大学を中退したい」と言われたら<前編>
あなたならどうしますか…?
もしもあなたが友達なら、「そっかぁ…残念だけど仕方ないね…」
と肩を落とすかもしれません。
もしもあなたが親の立場なら、「何言ってるの?お金どうするの?あなたこれからどうするの?」
と捲し立てるかもしれません。
私はそのどちらでもありませんでした。
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まず、大学を中退するにはいくつか理由があると思います。
経済的な問題、人間関係、心身の不調…
これらの理由で中退を選択する場合は仕方がないと思います。
ただ、「授業に興味が持てなくて」「なんとなく」「めんどくさくなって」中退してしまう現実が数多くあるようです。
今回相談を受けたのもそのケースでした。
その相談を受けた時は正直「こいつは何をバカなことを言ってるんだ?」と思いました。
しかし、その時は詳しいことを聞ける状況ではなかったため、質問することも、話を聞くこともできませんでした。
動揺したまま時が過ぎ、私の心にはモヤモヤとした気持ちが残りました。
今の自分に出来ることは何かを考えました。
というより、これはきっとSOSのサインだ!彼女を止めるには私が何かしなければ!という謎の使命感が生まれました。
お節介と言われるかもしれませんが、そういう性格なんですね(笑)
さて、私がここまでして、大学を中退をしてほしくないと思うのには、いくつか理由があります。
まず現実問題として、「大学中退」という学歴の話です。
・高校卒業と大学中退
・Fラン大学卒業と東大中退
どちらも前者の方が学歴は上になります。
最終学歴が「大学中退」になります。
そして、中退するとその後の進路が大きく狭まります。
仮にやりたいと思う仕事を見つけたとしても、大学を中退したまでに、そのスタートラインにすら立てなくなる、ということが往々にして起こるでしょう。
「大学もまともに卒業できないような奴が社会でやっていけるのか」と言われます。
「どうして大学を中退したの?」と耳にタコが出来るほど聞かれます。
「どうせ中途半端な奴なんだろう」という印象を持たれます。
それらの意見に立ち向かうことができますか?
そして私が最も危惧しているのは「逃げ癖がつく」ということです。
20歳過ぎたら人間は変わりません。
もう一度言います。変わりません。
一度脱線したレールを元に戻し、以前よりもスピードを上げて走行するには、人より何倍・何十倍もの努力が必要です。本当にしんどいと思います。
ですから、<自分から変わる>というのは余程ポテンシャルのある人以外無理だと思います。
少なくとも私にそれは出来ません。
ほどんどの人は、<意識を変えている>だけか、環境によって<変えられている>のではないでしょうか。
また、一度逃げてしまうと、俗にいう「よい環境」と出会う確率がガクンと下がります。
そして「あの時中退したから今こうなってしまった…」と言い訳するようになってしまうかもしれません。
過去を後悔し、自己嫌悪に陥ります。負のスパイラルです。
ここまでだいぶ厳しく書いてきました。
実際に自分が経験したわけではないので、想像も含まれていますが、これが私の思う「大学を中退してほしくない理由」です。
このような意見を心にしまい、今度彼女の話を聞いてきます。
今はその作戦を立てています…。
どのような結果になるのか、また次回。